3Dプリンタを作ってみました。

自作3Dプリンタ(機構部は完全オリジナル)や、DIY記事

3Dプリンターの基本4(ステッピングモーター)

3Dプリンターの基本部品にステッピングモーターというものがあります。

一般の人にはあまりなじみのないものだと思いますので、ステッピングモーターとは

なんぞやって話からしたいと思います。

 

普通のモーターは電気を流すと一定方向に回転を続けます。

ステッピングモータはパルス信号と呼ばれる信号を受け取ると、そのパルス数に応じた分だけ回転するというものです。

そして、1パルスでどれだけ回転するかというのはモータの仕様に明記されています。

 

 3Dプリンターの場合は1.8deg とか 200P/R(1回転するのに200パルス必要という意味 360度/200で1.8度)というものを使います。

大きさも42mm角のものがよく使われています。

このあたりも、どうとでもなるので、大型機で力がいればもっと大きなものを使えばいいわけです。

 

例えば上記モータに対して5000パルス出力したなら、5000/200で25回転するという事です。 そして速度はどうなってるかというと5000パルスを出すのにどれだけ時間をかけるかということで、ゆっくり5000パルスをだせば、ゆっくり回転し、速くパルスを出せば速く回転します。 ただしあまり速くパルスをだしたり、

モータの出力に対して負荷が大きすぎるとモーターが追従できなくなり脱調という現象になります。 (指示したパルス量より少ない移動量となる) 速度が速いとトルクも落ちますので、トルクの強いモーターにするか、負荷を軽くするかが、どれだけ速く脱調せずに動作できるかという設計の肝になります。

そして、arduinoはこのパルス信号を簡単に作る事ができるんです!

 

わかれば簡単なんだけど、ほんとによくできたシステムですよ。

 

それから、

MKprinterの特徴としてH_botという構成にしています。

これは、モータ2個を同時に回転して、回転方向の組み合わせにより、X方向、Y方向

に水平移動させるという機構を採用しています。

MKprinterの場合、Z軸は門型で支えて独立していますので、XY軸にはZ軸の重さはかかりません。 XY軸にかかるのは造形テーブルと、スライダーのすべり抵抗だけですので、負荷が軽い上に、常にモータ2軸で動作する事により、モータートルクは2倍になります。

なので、かなり高速で動作させることが可能です。

フィラメントを溶かす速度が関係しますのでMAX速度での印刷はできませんが、調整次第でかなり速く動作させることが可能です。

 

現在は市販のプリンターと同程度の速度ですが、実力はもっと上にあると思っています。